自動車の購入は、身近な買い物の中では最も値段が高く、払う金額の割に回数も多くなる買い物です。
新車を購入しても、用途や目的の変化、趣味の移り変わりなど、様々な理由で買い替えの悩みが発生すると思います。
ですが、車関係の業界で働いてでもいない限り、車の買い替えのベストな時期は?車の状態は?乗りつぶす方がお得じゃないの?
など、わからないことだらけとも思います。
この記事では、マイカーを持つ、車業界以外で働く人向けに、車の買い替え時期にマストなタイミングを詳しく解説していきます。
一番いい車の買い替え時期はいつごろ?
まず、最も気になる点である、『一番良い車の買い替え時期』について解説します。
車の買い替え時期でマストなタイミングは、車種や流行り、需要と供給のバランスによって大きく変動します。
しかし、それらの条件はあくまで付加価値であり、一番大切なのはやはり『時期』です。
何も考えず買い替えをして、かえって損をしてしまった…ということにならないよう、しっかりと買い替えの時期を考えましょう。
さて、車の買い替え時期でベストなタイミングは、1つは企業の決算時期です。
大きな決算は夏と冬の年2回ありますが、中でも冬の決算の時期にはディーラー等も「冬の大決算祭」などのイベントを行い、車の売却・購入の金額を大幅に動かします。
こうした決算の時期では、企業も税金対策で多くの金額を払い出し、更にリピート獲得のために大幅な値下げも同時に行います。
つまり、「高く売れて、安く買える」時期は、1年の中でこの冬の決算時期が一番高い確率で発生します。
また、その年のブームによっては夏の決算時期にも十分な時期と言えます。
旅行や遠出、アウトドアなどがブームとなって盛り上がっている年では、そういった用途向けの車種であれば冬の時期に買い換えるよりも良い条件で買い換えることができる可能性が高いです。
決算の具体的な月は企業によって異なりますので、自分の持つ車種や贔屓のメーカーの決算時期をしっかりと把握しておきましょう。
今ではホームページやCMなどで大々的に宣伝する企業がほとんどですので、さほど苦労せずに調べられるはずです。
年数や走行距離はどのくらいで買い替えた方がいいの?
さて、「時期」についてはご紹介しましたが、では「車に乗った年数と走行距離」はどのタイミングが良いのでしょうか。
まず、大まかな条件としては「購入後10年」が1つの目安です。
車というのは、購入時の金額にもよりますが、ほとんどが『10年で資産価値が無くなる』と扱われています。
そのため、当時発売直後の新車を購入しても、10年経った時点で価値がグッと落ちてしまうのです。
「年数」と「走行距離」ですが、細かく考える上では、この2つは分けて考えることを推奨します。
理由は、年数と走行距離は必ずしも同一比率で比例するわけではないからです。
「5年乗った車は必ず5万km走っている」というわけではありませんよね。
車の使用頻度によって「1年で3万km」の人もいれば、「1年で3000km」の人もいます。
そのため、どちらかを優先させて考えるのではなく、個別に経過を見て判断するのが賢い判断であると言えます。
車の買い替えの際には、「年数」と「走行距離」のどちらが優先されるか、という話になります。
車の価値がガクンと下がってしまうのは、「10年」か「10万km」のどちらかです。
「年数」と「走行距離」のどちらかが、「10年」若しくは「10万km」に近づいたら車を買い換える、という考え方が良いでしょう。
走行距離が「10万km」である理由は、車の大掛かりな整備や重要な故障というものは、そのくらいの距離を走った際に起きる可能性が高くなるからです。
更に、車種によっては「タイミングベルト」という、エンジンの稼働において重要な役割を持つ部品の交換時期と重なることも理由の1つです。
という訳で、買い替えの可能性が高くなったら「5年の経過」若しくは「5万km」を目安に考えると良いでしょう。
もしその時期を過ぎてしまっていたら、ローンだけ残ってしまう可能性や、次の車のグレードが落ちる可能性も視野に入れた方がよいでしょう。
車を買い替える?乗りつぶす?どっちがお得?
では、車を買い替えるのか、動かなくなるまで乗りつぶしてしまうのか、どちらがお得なのでしょうか?
車というのは、エンジンをかけていてもかけていなくても、常に消耗しています。
止まったままの期間が長ければ、バッテリーが弱くなったり、金属部品が固着してしまったりします。
動いている時間が長ければ、タイヤやブレーキパッド、オイルやガソリンはもちろん、車内も磨耗し、消耗します。
それらは、どんな車に替えても変化はありません。
もちろん新しい車種であればその分部品も新しいので、磨耗のスピードは緩やかかもしれませんが、それでも”全く消耗しない”ということはありません。
では、乗りつぶした方が良いのでしょうか?
この疑問に関しては、はっきりとした答えは出すことができません。
何故なら、人によって「好み」というものがあるからです。
しかし、買い替えと乗りつぶし、どちらにもメリット・デメリットが存在しますので、そちらをご紹介します。
車の買い替えのメリット
・常に綺麗な車に乗れる
・「整備」「修理」などの維持費を押さえられる
・ローンの金額によっては金銭的な損をしないことがある
・壊れる前に買い替えることで、突発的な出費の可能性を下げられる
・その都度、目的に沿った車種を選べる
車の買い替えのデメリット
・場合によってはローンだけ残ってしまうことがある
・売却額と次の車の購入金額をしっかり考える必要がある
・車が変わると、運転の感覚も変わる
・毎月のローンが必ず残る
乗りつぶしのメリット
・同じ車を使い続けるので、運転への安心感が増す
・車に多大な愛着がわく
・乗っている間にローンが終われば、月々の支払いが減る
・使用する車について詳しくなり、簡単な整備をやろうと思えば自分でできるようになる
・使い続けているうちに中古部品やリビルト部品が出回り、整備や修理費用も段々と安くなる
乗りつぶしのデメリット
・急に大きな故障をした場合、突発的な出費になる
・整備や故障の時期が重なれば、更に出費が増える
・目的や用途が変わった際には、不便な思いをすることもある
今の車はどれくらいもつの?
現在製造・販売されている車はどれくらいの年数・距離を走れるのでしょうか?
もちろんこれも車種によって異なりますが、軽バンや軽トラなど、業務目的で使われることも多い軽の車種であれば20年や30年、30万kmや50万km保つこともあります。
普通車であれば更にその数字は伸びます。
現在どんどん浸透してきているハイブリッド車では、100万kmの走行が可能だと謳われていたり、軽と同じく20年や30年乗り続けることも可能と言われています。
ガソリン車でも、30万km以上走る車も珍しくなく、長い間愛用されています。
昔の車が15万kmほどで廃車扱いになっていたことと比べると、大きな進歩と言えます。
まとめますと、「年数にして30年」「距離にして約30万km以上」走る、と考えていても良いでしょう。
もちろん、整備状況や扱い方で大きく変化しますので、できる限り大事に乗ってあげましょう。
まとめ
車の買い替えというのは、普段の生活の中で大きなお金が動く機会であり、それだけに損をしてしまった場合は損害が大きくなる可能性も高くなります。
転勤や引越しというどうしようもない事情で買い替えなければならなくなったり、家族構成の変化による嬉しい買い替えの理由だったり、買い替えをするタイミングは日常生活に溢れています。
その中で、自分でしっかりと満足できる結果を得て、大きな損をしないようにできるだけ、『時期』と『車の状態』を意識して、マイカーライフを楽しみましょう。
この記事を読んだ方が車を買い替える際、少しでも力になれていれれば幸いです。